T. S.さんがTMSグループに入社したきっかけは、ブライダル業界への憧れでした。
01
「結婚式をつくるより、結婚を生み出す仕事が面白そう」 ── カウンセラーとしてキャリアをスタート
就職活動を始めた頃は、結婚式に関わる仕事がいいなと思って、ブライダル業界を中心に見ていました。そんな中で、結婚相談所という仕事を知ったんです。その仕事内容について話を聞くうちに、『毎週のように結婚式をつくる仕事』よりも『結婚する人を増やしていく、結婚を生み出す仕事』の方が、面白そうだなと思いました
そうして新卒で入社し、最初に担当したのが結婚相談所のカウンセラーでした。カウンセラーの仕事は、会員一人ひとりに寄り添いながら成婚までをサポートしていく仕事です。当時、T. S.さんは1人で約60名の会員を担当していました。
お見合いの後に相談に乗ったり、デートの振り返りを一緒にしたり、次はどうしたらいいかを一緒に考えたり。モチベーションが下がらないように寄り添うのも大事な仕事でした
しかし、新卒で入社したばかりのT. S.さんにとって、決して簡単な仕事ではありませんでした。
当時まだ20代前半だった私は、30代後半の女性や40代の男性など、自分より年上の方にお話しすることも多くて。『どうしたら話を聞いてもらえるんだろう』と、最初は本当に悩みましたね
それでも、この仕事の醍醐味はやはり、「成婚の瞬間」にありました。
恋愛経験が少ない20代の男性の会員様を担当したことがありました。最初は何もかも不安そうで、お見合いをしてもなかなか次につながらなかったんです。それでも、服装やデートの進め方などを一つひとつ一緒に考えていきました。
1年半ほど伴走していたと思います。私が産休に入る直前のタイミングで、ようやく相性の良い女性に出会うことができたんです。プロポーズの言葉も、一緒に考えました
その後、その会員が結婚することになり、2人で挨拶に来てくれた日のことを、T. S.さんは今でもよく覚えています。
うちのグループ会社にジュエリーの販売もあるので、結婚指輪を選びに来てくださったんです。その時は、私も販売員として立ち会いました。
2人がお店に来てくださった姿を見たときに、『このお2人、本当にお似合いだな』と思いました。『ああ、この仕事をしていてよかったな』と感じましたね。成婚の瞬間に立ち会えることが、カウンセラーとしての大きなやりがいでした
そんな中、T. S.さんの人生にも大きな変化が訪れます。
02
「浦島太郎みたいでした」 ── 2年間のブランクと復帰の不安
カウンセラーとして、仕事のやりがいを感じていたT. S.さんでしたが、結婚・出産という人生の大きな節目を機に状況が大きく変わります。しかも、そのタイミングがコロナ禍と重なっていました。
ちょうどコロナの時期で、産休に入る前から休職する形になってしまったんです。気づいたら、2年くらい会社から離れることになっていました
外出も制限される中、育休中は子どもと2人きりで過ごす時間も多くありました。仕事をしていた頃とは、生活リズムも頭の使い方もまったく違う毎日です。
育休中って、本当に子どもと2人きりの時間が長くて。社会に復帰できるのかなって思ったりもしました
一方で、働くことで社会と再び接点を持つことができることへの期待もありました。
不安もありましたけど、また働けることがうれしい、という気持ちもありましたね
復帰後、会社から提案されたのはイベント事業部への異動でした。夜遅い時間帯の相談や土日の面談が多いカウンセラーの仕事に対して、子育てと両立しやすい働き方を考えての提案でした。
イベント事業部は、婚活イベントの企画や運営を行う部署です。結婚相談所に入会する前の段階で、出会いのきっかけをつくる、いわば「最初の出会い」を生み出す役割を担っています。
とはいえ、T. S.さんにとっては、これまでのカウンセラーの仕事とはまったく違う領域。新しい部署で働くことへの不安も小さくありませんでした。
久しぶりに会社に戻ったら、知らない人も増えていて、組織も変わっていて。浦島太郎みたいな感覚でした
さらに、イベント事業部ではイベントの企画運営に加え、マーケティングも担当する予定になっていました。そのためT. S.さんは、育休中からマーケティングの勉強を始めていたといいます。
『復帰したら、マーケティングができるぞ』っていう気持ちで戻ろうと思っていました
仕事から離れていた2年間。そして未経験の分野への挑戦。T. S.さんのキャリアは、ここからもう一度動き出します。
03
「正直、落ち込みました」 企画したイベントがうまくいかなかった日
新しい部署に慣れていく中で、T. S.さんはイベントの企画にも携わるようになりました。その中で、印象に残っている出来事があるといいます。
川沿いの施設を会場に、サウナを楽しみながら出会える婚活イベントを企画したこともあります。話題性もあり、予約の出足は順調で手応えもありました。でも、直前になって天気が崩れて、キャンセルが相次いでしまって。男女の人数差がかなり開いてしまったんです
イベント自体は実施しましたが、満足できる結果とは言えませんでした。
サウナ施設の方にも申し訳ないですし、参加者の方にも申し訳なくて。自分が考えた企画がうまくいかないって、やっぱり落ち込みますね
この経験を振り返って、T. S.さんはこう話します。
天候に左右されるイベントのリスクとか、会場との調整とか、考えなきゃいけないことが本当に多いんだな、と学びになりました
一方で、大成功を収めたイベントもあります。同僚の「都市伝説が好きな人と集まりたい」という一言から生まれた、「都市伝説インフルエンサーのトークショー付き婚活パーティー」です。
都市伝説好きの男女が集まって、インフルエンサーの方に気になる話を直接聞ける、という企画にしたら、男女ともに満員御礼になりました。趣味が一緒というだけで、自然と分かり合える感じがあるんですよね。あの盛り上がりは今でも覚えています
04
「全然分からないところからのスタート」 未経験マーケティングへ
イベント業務と並行しながらマーケティングも担ってきたT. S.さんでしたが、部署のデジタル化・自動化が進んだことで他の業務が整理され、数ヶ月前からマーケティング専任となりました。
本当に、何も分からないところからのスタートでした。育休中に勉強した知識もだいぶ薄れていて、正直また一からだなと思っていました
主な仕事は、婚活パーティーの公式サイトへの集客です。現状では、パーティーの申し込みの半分以上が他社サイト経由で入っているため、公式サイト経由の予約率を50%以上に引き上げることが目標になっています。そのためにSEO対策、コラム執筆、LINEの友だち数の増加など、複数の施策をコツコツと進めています。
最初に手をつけたのが、都道府県ごとの婚活パーティー検索ページの改善でした。例えば『大阪 婚活パーティー』で調べた時に、当社の公式ページが検索結果の3ページ目にしか出てこない状態だったんです。この状態では、ほとんど見てもらえない状況でした
そこからT. S.さんは、エリアごとに対策キーワードを丁寧に盛り込み、ページ内容を一つひとつ見直していきました。それは、地味な作業の繰り返しでした。
でも、じわじわと順位が上がってきて、今では検索結果の1ページ目の上の方に表示されるエリアも出てきました。その数字が上がっていくのを見ると、すごくうれしいですね。とても地道な作業でしたが、続けてよかったと思いました
05
「数字の先には、お客様の気持ちがある」
T. S.さんが大切にしているのが、数字の奥にある「人の気持ち」を見失わないことです。
数字ばかり見ていると、つい、その数字が上がったか下がったか、という話になってしまうんですよね。でも、その数字の先にはお客様の気持ちがあります
あるとき、イベント参加者の方から、このような声が届きました。
参加者の中に、プロフィール欄が埋まっていない方がいて、会話のきっかけがつかみにくかったというものでした。
そこで、参加申込者へのプロフィール入力のアナウンスを強めて、入力必須項目として、赤字で表示するようにしました。小さな改善なんですが、そうすると口コミも良くなって、結果的に次の予約につながったりもしました
カウンセラー時代、一人ひとりの会員と向き合い続けてきたT. S.さんにとって、マーケティングの数字は単なるデータではありません。
お客様が『このイベントいいな』って思ってくれて、その結果として数字が動いている。その気持ちを大切にしたいなと思っています
06
次の育休の先に、見据えているもの
現在、二度目の育休取得を間近に控えているT. S.さん。ようやく手応えを感じ始めたタイミングでもあるだけに、複雑な気持ちもないわけではありません。
正直、戻ってきた時どうなってるか、全然想像がつかないんです(笑)。また一からになるのかなって
それでも、目標ははっきりしています。
まずは公式サイト経由の予約率を50%以上にしたい。マーケターとして実績を作って、社内でも、ちゃんとそのスキルを持っている人だと認識してもらえるようになりたいです。管理職へのステップも、目指していきたいと思っています
TMSグループでは、育休から復帰する社員が少しずつ増えてきています。そんな状況だからこそ、T. S.さんには伝えたいことがあります。
『子育てしながらでも、キャリアは作っていけるんだよ』と、背中で見せていける人になりたいなと思っています
07
一緒にゼロから作っていける人に来てほしい
最後に、同じポジションで働く仲間に求めることを聞きました。
マーケティングの知識やツールの使い方を持っていると、スムーズに仕事をスタートできると思います。でも、それよりも大事なのは、数字を見た時に『なんでこうなってるんだろう』と疑問を持てるかどうかだと思っています。その疑問を追いかけていくと、お客様の気持ちが見えてくるんですよね
さらに、こんな人にも来てほしいと続けます。
いろんなことにアンテナを張っている人、好奇心のある人が向いていると思います。例えば、今どんな恋愛リアリティショー(台本なしで男女のリアルな恋愛模様や人間関係をドキュメンタリー形式で追う番組)が流行っているか、婚活に興味を持った人がどんな入り口からやってくるか。日常のいろんなところにヒントがあるんですよね。そういった情報を自分で取りにいける人だと、お客様の目線に立った企画やマーケティングができると思います
そして、こう付け加えました。
今、婚活イベント事業部のマーケティングは、ほぼゼロから立ち上げているところです。だから、これまでの経験を思い切り発揮してもらえる場所だと思いますし、一緒にゼロから作っていける人と働けたら嬉しいですね